[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
万葉集巻第一より
【二番歌】
大和には 群山あれど とりよろふ 天の香具山 登り立ち 国見をすれば 国原は 煙立ち立つ 海原は かまめ立ち立つ うまし国そ あきづしま 大和の国は
〇国見……古代の予祝儀礼。国見そのものをするというなら不敬だが、発想は祝詞に生かすことができる。祈年祭祝詞において奉仕神社の鎮座地をほめ、秋の豊穣を乞い奉るなど。
〇国原は煙立ち立つ 海原はかまめ立ち立つ……「立ち立つ」を「立つ立つ」と読む訓もある。対句表現に注目したい。また、カモメの古い読みがカマメであることも。なお「煙」は炊事のけむり。
【研究】この歌の後半部分をもとに、語句や発想を活かして、作文してみます。
国原は煙立ち立つ 海原はかまめ立ち立つ うまし国そ あきづしま 大和の国は
これがまず、二番歌の後半部分。
大野の原に畠つ物のさはに生り生る 大海原に魚のあまた寄り寄る うまき処のよき処にしあれば
あまり対句が活かしきれていませんが、この一連の語句の上を「大神等の鎮り坐すこの〇〇はしも」などとすれば(〇〇は鎮座地の地名)、まずまず土地をほめる語句にはなります。
この後は、(こういうよい土地に住まわせていただいていることを)ご祭神に感謝申すべく、お祭りをとりおこないます、としてもよいですし、このたびだれそれがここに家を建てようとする運びとなりました、などと地鎮祭祝詞の一部でもつかえそうです。